遺伝性呼びたがり症候群

外で酔っぱらうと、必ずというほど、仲間の酔っ払いおじさん達を引き連れて帰宅した父。

また宴会が始まる。

私は、それが、大好き、だった。

子供ながらに、よく、熱燗つけては、おじさん達に出してたっけ。

母は、それが、大嫌い、だった。

いやいやながら、つまみを作っていたっけ。

Goed、そんなおじいちゃんに似たのか、友達を家に招くのが大好き。

大概朝から、「きょう、かえりに○○ちゃん、あそびにきてもいいよね」と幼稚園後のことをプランニング。

幼稚園から帰る時は、「きてもいいよね」と間髪入れずに確認される。

いいに決まってるじゃん!!

でも、相手の都合もあるからね、そこんとこだけ、確認しなくちゃいけないよ。

にしてもだよ、に、しても…。
Goed、おかしい。
幼稚園の後、どんなに外で遊んだ後でも、家に誰かを呼びたがる。
もう17時過ぎてるとか、そんなこと関係なく、家には誰かが遊びに来てなくちゃ、みたいに思ってる。
○○がだめなら△△、△△がだめなら□□。
時々、困るわ。
今日はやめよって言えば、必ず逆切れ。
今日も、おうちに帰りたがってるお友達をしつこく誘って、私に怒られて、イカってた。

いつまで続くのやら、この呼びたがり症候群。
子供達同士で遊んでくれているうちに、洗濯物畳んだり、夕飯の準備したり、裁縫したり、家事がはかどることもあるけれど、やっぱり間に入らなくちゃいけないイザコザや、おもちゃを直せなかったり怪獣役になれだの、母としての出番はまだまだ多い。

母親の出る幕を必要としてくれるうちが華なのかな、とは、気付き始めてはおりますが…。


さて、おうちにあがってくるお友達に、必ずGoedが言うこと。

①手、洗った？

②靴下、脱いでいいよ

一番よく遊びに来てくれるのはskちゃん。
おんなじ幼稚園、目の前のおうち、だから帰り道は大概一緒。

ママとバイバイして、一人で遊びに来れちゃう。

七夕が近づいてきたこの日に来てくれたのは、凄まじく近所に住むふたり、歳のバラバラな3人、塗り絵をがんばる。

気付けばGoedの周り、女の子ばっかり。
一昔前は男の子パラダイスだったはずが、いつのまにか女子に囲まれておる。

女子が来ると、男子とは違う日常が垣間見れて、楽しくもある。

男子なGoedはヒーローが好きで、ヒーローポーズして、フィギュアやベルトで遊ぶ。
女子達はプリンセスが好きで、プリンセスポーズして、ドレス来たりカチューシャしたりペディキュアしたりお洒落が大好き。

男と女は、どうしてこうも違うのかって、この人達を見ていて思います。
そんな男と女、思い思いに合同化して遊んじゃう。
プリキュアとウルトラマンが力を合わせて、見えない敵をやっつけたりしてる。


5月の終わりには、Yちゃんが遊びに来てくれたんだよね。
毎日6時までの延長保育を楽しめるしっかり娘。
今日はGoedんちで、お母さんを待とうね!!

走ってGoedんちに帰る。
園服を脱ぎ捨て、遊びまくれ。
幼稚園の"いただきます"の長い長い挨拶を、おやつバージョンに変えて、ふたりで大きな声で御発声。

お得意のソファーからのウルトラジャンプ。
下の階に響くからと、最近は、マットレスを自分で敷きます。
ポーズからの、ジャンプ、着地成功。

ズッコケめがねも、ふたりでやると、楽しさ倍増。










お母さんのNちゃんが、お仕事を終えて到着。

お疲れ様!!
Nちゃんとは、いくつか共通点があって、とっても親近感があるのです。

Goedがいじわるして、一回Yちゃんを泣かせてしまったけど、それ以外は楽しく遊べてたね。

またYちゃん、うちに呼んでもいい？

ありゃ？
呼びたがり症候群、私も？

私の母は、「人を招くということは大変なことだ」と、よく言った。

部屋はもちろん、玄関とトイレも掃除しなくっちゃ、廊下も階段も掃除掃除、部屋中片付けなくっちゃって。

そうですよ、そうですが。

わかります、わかりますが。
「もっと気楽にしてよ」って言うと、「掃除もしないあんたに言われたくない」って、ピシャリ。

ウン十年を経て、あの母の立場になった私。
私の体は、50％は父からの遺伝で、40％はGoedに育てられ、10％は多分、洗濯物が畳んでなくても夕飯ができあがってなくて、旦那のことなんて後回しな妻に怒ることのない寛大な旦那様のお陰で、私の母とは違うスタイルの母となったかな。
似ている感性があることも、認めざるを得ない恐ろしい事実だが…。

Goedの呼びたがり症候群、Goedが社会人になっても続いてさ、私も仲間に入れてもらえたらどんなに楽しいかなぁ。

元気でいなくちゃなぁ。

呼びたがり症候群が私の父からの遺伝となると、治るのを待つより上手に付き合った方が、いいのかもしれないね。