なりかけの少年

4歳の誕生日が視野に入ってくる5月頃から、なんだか4歳を、なんだかお兄ちゃんを、なんだか大人を、意識し始めてるGoed。
口癖のように、「もう4さいだから」を連発してたっけ。
4歳のくせにさ。

それと時同じくして、お友達に対しての4歳自慢も始まる。
「なんさい？」
「まだ3さいなの？Goed、もう4さいだよ」
それはそれは感じが悪く、それはそれは耳も目も塞ぎたくなる光景だった。

不快な思いをした3歳児のみなさんにとって代わり、母である私が、事ある毎に反撃に出てた。
「もう4歳なのに、そんなこともできないの!!　それでよくもまぁ、まだ3歳なのとか言っちゃってるよね!!」
ってね。
よくないとは思いつつも大人気の無い私、この手の言いっぷりを連発ですわ。
大人気ない中でも、早くよろしくないことだと気付いて4歳自慢をやめてほしくて、繰り返し彼に問うていたことが、ある。
「5歳の子から、Goed、まだ4歳なのかよって言われたらどう思う？」

誕生日を過ぎて、2週間もしたら、すっかり終わってました、4歳自慢…。
4歳ブームが去っただけなのか、自慢される側のキモチに気付けたのか、それはわかりません。


実は、4歳を意識したこと、悪いことだけではなかった。

片付けは、ピカイチ磨きがかかった。
どんなに散らかったおもちゃも、黙々と、所定の場所へ。
片づけ終わると、「akkoさん、見て、ピッカピカだよ」と報告。

片付けろと言われなくても、片付けることも多くなってきた。

なにしろ大量のウルトラマンと怪獣達。
毎日、全部を出して、全部をしまう。
収納する引き出しは、おっきくないから、向きを考えないとはみ出しちゃいます。
うまく収める力、それこそが、数学の基本。
頭使って、遊びなされ。

「なんでこんなにお片付けが上手になったの？　どうして自分から片づけるようになったの？」
「だって、もう4歳だからっ」
だーって。


GWを過ぎると、幼稚園から帰ってからの片づけも完璧。
片付けた跡を、追っかけてみました。

帽子と園服を所定の位置に掛けまして。

コップや箸など洗い物は、入れ物から出して流し場へ。
お弁当の日は決まって、全部食べたことを見せるため、私を床に座らせて「ジャッジャジャーン」ってオープン。



タオルなどの洗い物は、洗濯かご。

最後にリュックは所定の位置へ。



幼稚園の成せる技。
すごいね、幼稚園。




焼肉に行くことになり、行く前に支払いジャンケンをした結果、Satocchiのおごりに決定。
しかし、ここでGoed兄貴が出てきます。
「Goedもはらうよ、パパのことだいすきだから。」

ダイソーのおもちゃのお金を持っていくと言い出す。
折り紙でお財布を作ってあげると、お金をありったけ詰め込んで、ポケットにINして出かけた。
「akkoさんは、おさいふ、もっていかなくっていいから。」

食べ終わる頃になると、Goed、ポケットをゴソゴソし始める。
「Goedが、はらうからね」

会計に立つパパの横に立って、自分も支払おうとがんばってる。

パパも、気持ちを汲んで、ちゃんとお金も気持ちも受け取る。

Goed、満足。





支払い熱は止まりません。
帰りにダイエーに寄ると、ここでも兄貴、支払うと言ってゆずりません。

会計皿にお札を載せて、さぁどうしよう…。
「Goed、カートを向こうに運んでおいてくれる？パッキングするよ!!」
「あっ、わかった(エッサ、ホイサ)」
パッキングというお手伝いも自分の仕事だと思っている人には、これが一番。

母、会計皿からそっとニセ札を抜きます。
そして、あとでGoedに返してみた。
すっごく、ふしぎそうな顔、してた。
ふーん、消費の仕組み、わかりかけているんだね。


藤沢でマクドナルドに寄ろうとしていた車の中、兄貴が言う、
「ちず、みせて、ちょっとしらべてみる」
「あー、マクドナルドはここだよね、だから、まっすぐだね」

君の見ているページは高崎ですが。

そしてこの日もまた、会計するパパの脇で、お財布出して、支払い出番を伺う。



そして今朝、兄貴、言ってました。
「あさがお、かいにいくんだよね。Goed、おさいふもっていくから。」
幼稚園から帰って来てから、入谷の朝顔市に朝顔を買いに行くよと伝えておいたからね。

今、あの時のことを思い出しながら書いてるのだけど、なぜか私、涙が出そう。
なんでかな。

Goed4歳、どんどん少年になっていく。
大人の行動、よく見ながら、真似しながら、育ってる。
Goed4歳、いっしょうけんめい、自分の出来得ること、挑戦してる。
私も、がんばるかな。