2016年5月11日水曜日

献血物語

久しぶりに献血、した。
もう、2ヶ月も前の3月15日のことだけど。

横浜駅まわりの献血ルームは3つあって、どれもお洒落みたいなのよ。
で、ほんとは"Leaf"という、最近できた献血ルームに行ったつもりになってたけど、どうやらここ、Leafじゃなかった、間違った。
それでもここも、とってもお洒落、昭和の人間にはまばゆいばかりのスペースだった。


"横浜駅西口献血ルーム"
 コンセプトは「ease ~自分だけの居心地空間~」ですって。

いくつものミュージックブースがあって、いろんなジャンルのCDが聞ける。
読み物も多種多様。
飲み物は飲み放題。
DVDも観れちゃうよ。




まさかの昼休みというものが存在していて、幼稚園のお迎え時間という縛りがある私には痛手だったけど、受付してもらう。

午後の部が再開するまでは、コーヒーを飲みながらスティービーワンダーを聞く。
私ったら、どうしてキャンディーズにしなかったんだろ、なかなか聞けないはずですのにぃ。



血圧の低さに、医師がちょっと怖気づいてたけど、問診はなんとかクリア。
血圧の低いのはいつものこと。

採血検査では、両腕共に血管が浮かなくて、年配看護師さんが困り果てて、「ちょっとー、かわってくんないー?」とか言っちゃってます。
血管が浮かない、これも、いつものこと。
「無理してこなくていいから」って。
えっ?!
耳を疑った。

「血管が浮かないから来ない方がいいってことですか?」
「そうね、無理しなくてもいいからね」
突っ込みどころ満載のこのやりとりに、頭がクラクラ。

血管浮かなくても、これまで看護師のみなさん、なんとか採血してくれてました。
来てほしくないと言ってしまうのは、自分の技術のなさからであって、献血ルームの看護師としてあるまじき発言なのでは?!

しかも、この後予定があるかないか聞かれて、幼稚園のお迎えがあると伝えるとすかさず、「献血する時は、うしろに予定を入れないでね」って。
血を抜いている上に焦って行動しては倒れやすいよという一理があったにしても、言い方が…。
言っておきますけど、献血のために、幼稚園延長保育を依頼済みなんですよ。
延長保育の料金を出してでも献血したかったという気持ち、折れますわ。


そんなこんななスタートだったけど、献血の看護師さんはすごくいい人でね。
さっきのことは、忘れた忘れた。

400mlの献血をしたんだけど、している最中にちょっと血の気が引いて行く感じがしてしまい、自然とその看護師さんに目で訴えてた、無言で。
「どうしたの?気分悪い?」
すぐに気付いてくれてホッとしたな~。
看護師さん、天使。
一旦中止して、献血ベッドを倒してくれて楽にしてくれたり、スポーツドリンクも取る様に促してくれた。
再開して無事に血液を満タンにできたけど、普通よりも長めにベッドで横になるよう指示され、帰りはホームの真ん中を歩くように、水分を多めに取るようにねと、念押しされた。
しかも、幼稚園の息子がいると言うと、「今は大変な時期ね、がんばってね」とニッコリ。
私、この手の「がんばってね」に、いつも気持ちを救われる。
年配の先輩ママさん達はとかく、「かわいくってしょうがないでしょ」「今が一番いい時期ね」と声を掛けてくれる方が多いけど、少数派の「大変よね」「がんばってね」に、私はいつも救われる。
もちろん子育てをちっとも大変に思わず、子供がかわいくってしかたないママさん達もいるでしょう。
でも私は、今でこそピークは越えたとはいえ、そんなママじゃなかった。

私も、いつか先輩ママになったら、同じ匂いのする女性には、「大変よね」「がんばってね」と言えるよう、今日のことは記憶しておきたい。

献血本来の話に今一度戻します。
元来私が献血をしたいのは、父の17時間に及ぶ癌の手術時などに、輸血にお世話になったから、せめてもの恩返し。
必要な人が絶対的にいること、確実に知ったから。
自分は社会に何も貢献なんてできないと思えても、体一貫で確実に貢献できるのが、献血。

息子が幼稚園に上がりました。
時間ができました。
その時間を、献血に使う日を、これからも作りますね。


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