毎年Goedの誕生日に旅行してるんだけど、今年はSatocchiの仕事の関係でタイムリーが不可能。
ということで、7月の海の日の連休に決行。
行先は、秋田。
オランダで大の仲良しだったMKちゃんちの、二人目の赤ちゃんのお祝いに参上するのが一番の目的。
っとその前に、男鹿半島でなまはげ、白神山地をまわることをオプションにつけましょう。
7月17日からの3泊4日、北東北旅の、はじまりはじまり。
7月17日8時55分大館空港行のANA。
それまでは、空港で朝マック、展望デッキで飛行機を眺める。
Goedの2歳の誕生日にもMKちゃんちに行ったから、秋田は2年ぶり2回目。
Raiくんとは1歳3ヶ月差。
あの時はRaiくん9ヶ月、全然絡んで遊べなかったけど、今回はじゃれあったりするのかな~。
Goedのリュックの中には、彼の旅に必須なものが入ってます。
・着替え一式
・あめちゃん
・ウルトラマンのソフビ数体
・仮面ライダードライブの車(ハッピーセット)
機内では、そのおもちゃでずっと遊ぶ。
ジュースがもらえるのも、かなりの楽しみ。
前日に隣のYuiがくれた、御餞別のお菓子とカード、「げんきでいってね ゆい」は、ちゃんと持って来ているよ。
大館上空からの、天を突くような無数の秋田杉が広大に広がる様子が、秋田に来たことを実感させた。
大館空港では、青いなまはげのお出迎え。
早速Goed、ビビってます。
そばに寄りたくなくて、ヤダヤダしてます。
2年前にもここで写真撮ったんだったね(←その時の写真)。
その時は、秋田県のマスコット"すぎっち"だった。
すぎっち、どこに行ったかな~。
ありましたありました、荷物受取所の片隅に、追いやられておりました。
レンタカーで車を借りて、さぁいざ出発!!
まず目指すは、男鹿半島の"寒風山"。
雨がちな天気予報をかいくぐり、なんと、晴れております。
寒風山日和。
寒風山、緑の芝生で覆われたなだらかなその山は355m。
私とGoedで、きっちり三角点を踏みました。
展望は360度。
これから目指す男鹿半島先端の入道崎方面も、今通ってきた八郎潟方面も見渡せる。
夜景もきれいだろうな。
ほどほどの街の灯りと海岸線…、それでいて見に来る人は少なくて。
Goed、楽しんでます。
この夜なまはげによって、恐怖のどん底に落とされることも知らずに、ヒヒヒ。
一応これもなまはげさんですが、これだけかわいいと、屁のカッパのようですな。
寒風山を後にすると、気持ちの良いワインディングロードが続きます。
山を下りきると、いよいよ"なまはげライン"なる道にぶつかり、いくつかのユニークな橋を通ります。
赤鬼橋、青鬼橋、それから、なまはげ大橋ね。
なまはげ大橋のオブジェは、なかなかの迫力。
どんどん、なまはげ臭くなってくる。
それもそのはず、我々は"なまはげ館"に向かっているのだ。
途中大きな鳥居の下をくぐる。
何か大きな神社があるんだね。
"真山神社"だ。
ここ、私の地元の方でいうところの高尾山や御岳山と同じように、お山全体が霊験あらたかな場所なのね。
なまはげのお祭りでも有名みたい。
山門の手前で参道の階段を仰ぎ見て、車で待っていてもらった二人の元へ戻る。
そしていよいよ"なまはげ館"に突撃。
Goed、乗り気じゃない。
実はGoed、2歳の時、有楽町でやっていた秋田の観光イベント"けけけ祭"で、なまはげにノックアウトされたのがトラウマになってるんだよね。
それでも親としては、日本の文化と思い、お隣の"なまはげ伝承館"の、なまはげ体験をするつもりで来たんだけど、やっぱりね、躊躇するよね。
そんな時、スタッフの方のこのお言葉で、今回は、諦める決心がついた。
「私達にとっては次に繋がる毎年の行事。でも観光客にとっては一度きり。こんなに小さな子には、ただのトラウマになってしまうかもしれないから、これがお芝居だと分別がついてからの方がいいかもしれませんよ。」
折角来たのにもったいないという気持ちに、この言葉で打ち勝つことができました。
善き言葉掛け、ありがとうございました。
ここのスゴイ所、なまはげの展示室、圧巻だ。
男鹿市内で使用された110体のなまはげの勢揃い。
同じなまはげといえど、土地土地によって特色があることも、いずれにしてもなまはげって怖いってこともよーくわかる。
歌舞伎っぽいの、アフリカンな感じ、イエティ、木?!、ほんとに、様々に創意工夫。
よーく見ると、Satocchiみたいななまはげもいたし。
変身コーナーは私のお楽しみ。
演歌歌手とおこちゃまみたいな衣装も、お面を被ると立派ななまはげ。
ちっちゃい人、あんなに怖がってるのにお面はかぶれた。
なまはげ体験はできなかったからと、ドキュメントフィルムだけは鑑賞した。
子供がなまはげに怯えて泣き叫ぶシーンは、私、涙がボロボロ。
今さっき、youtubeでおんなじようなシーンを見て、またまたボロボロ。
母として子供が心底怯え、乗り越える様に、感動せずにいられない。
それとも私、もしかして類似体験でもあるのかしら。
なまはげという文化。
お地蔵さんやご先祖さんという穏やかな優しき神様もあれば、なまはげという子供達の悪い素行を戒めるちょっと手荒な怖い神様もあるという日本の奥深い風土、そんな土地に生まれたからには、もっと知りたいとも思った、日本のこと!!
どうか変わることないなまはげ文化が、男鹿に存続していきますように。
ポストも、なまはげ。
ホテルの中にも、なまはげ。
町の中にも、なまはげ。
古来からの文化でもあり、観光資源でもあり、なまはげさんは、大活躍。
巨大ななまはげ立像は男鹿半島の三ヵ所にあり、このなまはげは、門前という地区にある。
9.99mだからね、結構な迫力。
これを見るために、潮風街道と名付けられている男鹿半島の西海岸をドライブしてきた。
男鹿半島、秘境だわ。
手つかずの自然がこんなにも残る場所が、あるなんて。
ポツンポツンと現れる集落に、男鹿のなまはげ文化が連鎖したなんて。
文化の伝播ってロマンがあるよな~、なんてことを考えながら、広大な海、荒々しい海岸線、海に迫り落ちる山肌、果てしない森を、眺めてた。
途中、GAOという水族館の駐車場に車を停めて、磯へ下りてみる。
こんな何気ない時間が、私の北東北旅行のいい想い出。
磯は平らでなくて、洗濯板のようにギザギザだから、底の薄い靴を履いてきたSatocchiは、痛いのを堪えての磯散策。
足裏のツボマッサージと思ってがんばってください。
だとしたら、かなり不健康のようですがぁ。
ご苦労様でした。
夕日を観る絶景ポイントの入道崎へと、進みます。
そして、早目の夜ご飯を。
天気予報では台風の影響でくもりだからかな、夕日鑑賞ポイントで有名な入道崎だけど、ひとっこ一人、いやしない。
食堂も、この一軒しかやってない。
でも、ココこそが、候補にしていた食堂"なまはげ御殿"。
迷わずイン。
店構えから、なまはげだ。
私が頂いたのは、海鮮丼。
キャッチコピーは「時空を超えた海鮮丼」。
Goedが頂いのは、本マグロ丼。
男鹿では本マグロがあがるのね。
ハタハタがとっても有名だけど、この日本海に突き出た半島、海鮮物はなんでもござれ!!
ほんとはね、岩牡蠣狙いでもあったんだけど…。
ひとっこ一人いないので、コチラの食堂、閉店間際で貸切状態。
それなのに、社長さんも板前さんも、とってもフレンドリー。
そのふたり、一目瞭然、御兄弟。
後でこちらのHP見たら、社長さん、"名物生はげ"と自爆キャラ。
いじらせてもらってよかったのですね。
完食すると、丼からなまはげ登場。
店内に仕舞い込まれたなまはげを気にしていたら、シャッターを下ろし始めていたにも関わらず、シャッターを開けてくれて、写真まで撮ってくれたよ。
入道崎は、また来なければいけない場所となったので、その時はまたお邪魔しますね。
食堂の目の前に広がるのが、入道崎。
もちろん、ひとっこ一人、いない。
こんなロケーションが、我が家の貸切、なんという贅沢。
結果から言うと、まんまる真っ赤な夕日は見ることはできなかったけど、幸せでした。
Goedは、広い広い野原を縦横無尽に走り回り、シャーシャー言って、ウルトラマンになり切れたしね。
いい顔、見れたもん。
ここには派手な花はないけれど、可憐な野花が、ひっそりと咲いて、足元を楽しませてくれてた。
ここは北緯40度。
北京やニューヨークとおんなじ緯度。
Goedが走って行く方向は、真南。
このまま走り続ければ、オーストラリアってとこかな。
家族で並んでみたよ。
Goedが最北、私が最南におります。
本日の入道崎の日の入りは19時9分。
この時点で18時半。
うっすら金色に染まるものの雲の多い西の空を見て、潮時と決定。
次の場所へ移動することに。
また来るね、その時は、ガンガンに真っ赤に染めてよね、夕日さん。
次に必要なことは、日が沈んだ後の暗闇。
そうして、蛍を、観るのです。
田んぼの中に佇むカフェ"こおひい工房珈音"
Goedにとって、初めての蛍。
私だって、長い人生、そんなに見たことなんて、ありません。
果たして今日は、見れるかな。
田んぼの中、細い道、キャンドルが目印、すてきなロケーション。
自家焙煎のちっちゃなカフェ。
冷たい飲み物で、ホッと一息。
だけど、待てど待てどなんの説明もなく、みなさんは思い思いに集って、蛍のホの字も話されていない。
不安になってきてスタッフさんに聞くと、
「ピークタイムは20時半頃なんですけど、もう見られると思いますよ。駐車場の向こうの道にキャンドルを目印に歩いてみてください」
蛍の写真は撮れないから写真はないけど、いたんですいたんです!!
ほわぁん、ほわぁんって。
目が慣れると、あっちにも、こっちにも、ちっちゃな光が飛んでいた。
Goedも見つけては声を上げてた。
うれしいな。
どうしても、『火垂るの墓』を思い出しちゃうな。
20時半のなまはげ太鼓に間に合うように、車を飛ばす。
めざすはホテルの目の前にある五風会館。
気のおもーいGoedをなんとか連れてゆく。
今日は金曜日だから、料金は無料。
なまはげ体験をしなかった代わりに、せめてね、なまはげ太鼓、楽しませてもらおうっていう魂胆。
なまはげが会場にドカドカなだれ込んで来た。
太鼓をガンガン叩く。
恩荷のみなさんの太鼓のはじまり。
なんと勇壮なこと。
おや、なまはげ達が観客席に下りてきた。
前の方に座っている子供がなにやら「いい子にしてるかーっ!!」とか聞かれてるみたい。
おや、ターゲットを探してキョロキョロしてる。
まずい、Goedにロックオン。
Goed、泣き叫ぶ。
しかし、腕を引っ張られ、私の膝に座っていたGoedは、引きずり出されてしまった。
こうなりました。
こんなに怖がるGoedは、有楽町のけけけ祭以来。
いや、私に家の外に出された時もこんな顔してたっけ?!
「さっきは引っ張っちゃってごめんね」、ってジェスチャーをしてくれたなまはげさんの優しさが、Goedの中に、なまはげは優しい神様なんだと信じさせることができた。
悪いことをすれば怖い神様、いい子でいたら、お友達だよと。
しばらくはまだまだ我が家、なまはげ効果が続きそう。
なまはげの迫力もさることながら、太鼓の激しさ、心地よさ、音とリズムのバリエーションの多さ、恩荷のみなさんの楽しげな様子と太鼓への情熱すべてが、Goedからなまはげのことを忘れさせたよう。
あんなに怖い思いをしのに、ずっと拍手をしながらリズムを取ってる。
「もう、なまはげさん、こない?」と、常に確認してたけど。
最後は、お兄さんと写真を撮りたいと言い出すほど。
それはそれで、よかった。
なまはげはなまはげ、太鼓は太鼓、って分別ついたから楽しめたんだね。
そんなこんなで、なまはげに始まり、なまはげで終わった北東北の旅の一日目が終わった。
ひとっぷろ浴びて、部屋で乾杯。
つまみに、男鹿名物はたはたの肴。
はぁ、幸せ。
北東北の旅、始まったばかり。
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