2014年12月4日木曜日

秋の森のようちえん

今回で3回目の参加となる、森のようちえんのワークショップ。
11月14日、舞岡公園。

この朝Goedは、自分で着替えを始めてた。
気が付いたときには、この状態。

今までは言われなきゃやらなかったのに、できないーってすぐに諦めてたのに。

森のようちえんに行くんだって意気込み、伝わってきた。
森のようちえんのみんなの、なんでも自分でやろうとする力を、思い出したんだね。


森のようちえんには、友達のFJがいる。
昨日から始まったワークショップ、FJ、昨日はなんだか気が乗らなかったみたい。
いつもと違う人達がたくさんいることが、乗り気を下げたみたい。

打って変わって今日、集合場所でGoedを見つけるや否や、FJの顔に☻が現れ、二人はキャッキャキャッキャ言いながら、遠くまで走っていってしまった。
9時前の清々しい空気の中で、早くも来てよかったと感じる私。


ご挨拶が終わり、さぁ出発という時。
自然な形で、子供達と園長先生の円陣が組まれた。
みんな、神妙な面持ちで、お話している園長先生を見つめてる。

「Hくんのこと、赤ちゃんみたいって言ったのはだぁれ?」と園長先生。
「ジャンバーの襟を噛んでいるの、だめかなぁ、赤ちゃんみたいかなぁ。みんな見て。Hくん、いつもお人形さんなんか持ってこないよ。でも、今日はリュックに入れてるよねぇ。きっとHくん、いつもと違うワークショップで少し緊張しているんじゃないかなぁ。ちゃんと、見てあげてよ、そういうとこ。気付いてあげてよ。先生は、そう、思うけどな。」

なぜか、Hくんに自分を投影してしまい、救われた思いだった。
緊張してる自分、頑張ってる自分、からかわれて悔しかった自分のこと、言わなくてもわかってくれて代弁してくれる勇気ある人がそばにいてくれたって。

円陣を組んだ誰しもが、園長先生の言わんとしたこと、しっかりキャッチしたようだった。


さぁ、今度こそ、出発。
舞岡公園はすっかり落ち葉。
紅葉には、いま一歩というところ。

昨年の秋のワークショップの時は、それはそれは見事な紅葉だった。

それにしてもだ。
いいお天気、秋晴れ、天晴れ。
今年の初夏のワークショップの時は、シトシト雨。
それはそれで楽しかったけど、やっぱりお日様大好きです。

さてさて。
おおなばの丘に到着。
みんなリュックを下ろして、自由に遊べ。
おっと。
Goedがチェストベルトのパッチンが取れないと、喚いております。

さて、どうなるでしょーか。
一歩引いて、観察開始。

レギュラークラスのお友達がこのパッチンを外そうと、入れ替わり立ち替わりやってきて、トライしてくれたのでした。

この作業は案外難しいらしく、幼児には、マジックベルトやホックボタンのがベストなのだと、痛感した。

いつも何気なく付けたり外したりしてあげちゃってたのだけど、自分での装着・解除を促すのには、これは大いなるネックであったわけだ。

おおなばの丘は広い丘。
思い思いに遊び始める。
Goedは、コロコロ傾斜を転がるのが楽しくて仕方ないみたい、みんなでコロコロ。

先生が珍しい昆虫を見つけてくれたよ。
赤と白の斑点が美しい、ヨコヅナサシガメ。
お相撲さんのマワシに見立てた名前の君。

なるべく子供同士の世界の中にいるGoedを見たくて、50m程離れた所から、わざと遠巻き。

カメラでズーム。
ふむ。

レギュラークラスの子供達に混ざって仲良くやってるな。

と思っていた矢先、取っ組み合いが始まり、Goedの泣き喚く声が聞こえてきた。
はぁ?
先生達と、遠巻きに見守ってた。
大人達は、何が起こるのか興味津々。

実はこちらでも、Jくんが、お相撲ごっこに負けて泣いていた。
しかしJくん、泣くのをやめて、渦中へと走り出した。
そして、少し背の高いJくんは、それぞれの目線に合わせようと背をかがめ、現場の人々への事情聴取を始めた。
そして、私達の方へと戻ってきて、園長先生に報告。

どうやら、電車に見立てた大きな岩に乗ろうとしたGoedをFJが嫌がり、FJの気持ちを汲んだHくんがGoedをどかし、Goedが怒ってHくんの顔を叩き、HくんをかばってFJがGoedの背中を叩いたということらしい。

すごいぞ!!
何がすごいって、子供の喧嘩が子供だけで収束したこと、少しお兄ちゃんの仲間が仲間の話を公平に聞き取ってあげたこと、社会の中ではやりたいと思うだけではできない時があることを身をもってGoedが知れたこと。

真似っこの得意な子供のこと、この3人の男の子達は、もうちょっと大きくなったらきっと、少しちいちゃな仲間が喧嘩になった時、関わった人達から公平に話を聞くということを、行うかもしれない。

それはそうと、GoedがHくんの顔を叩いたときに、切り傷を負わせてしまった。
Hくん、ごめんね。
帰りに駐車場でお母さんに報告と謝罪に行った時、Goedが後ろからやって来て、自らも謝った。
私は、嬉しさを胸に仕舞った。


さて、そんなことがあったこともあり、おやつの時間にしてくれた。
みんなで円陣を組むと、おやつ係さんが蒸かし芋を配ってくれた。

言われたわけじゃないのに、係さん、ワークショップの参加者から配り始める。
これは、立派な、"おもてなし"、だね。
ありがとね、うれしかったです。

蒸かし芋、いつもは好んで食べないGoedも、青空の下でお腹もすいて、「おかわり~」とがっついていたっけ。




一行は田んぼに向かって進む。
途中で、スズメバチの巣の在り処を教えてくれた。
スズメバチが活動していた頃は、ここはみんな、サーッと通り抜けて難を逃れていたんだって。
今はどうやら冬眠中とのこと、じっくり見物。

すれ違う遠足中の小学生に、そのことを教えてあげたくてウズウズしている男の子がいた。

それを察知したのが、園長先生。
小学生達に、「ねぇねぇ、スズメバチの巣があるのよ~」って注目を引く。
すると、その男の子が一生懸命、「あそこだよーっ」って教えてあげる。

次の一団が来ると、またウズウズ。
そのまた次にも、またウズウズ。
その度に園長先生が、「ねぇねぇ~」って、注目を引いておいてあげる。

巣を見つけた時の小学生がびっくりする反応に、男の子は、嬉しそうで誇らしげだった。
こうやって、子供達の良い所を引き出し引き上げてゆくのが、大人のできることなのかもしれないと思った。
全てを教えるのではなく、とっかかりを作っておくのだね。
子供の頃、何かに自信を持った時の心の高揚感って、なんとなくだけど、思い出したよ。


さて、田んぼに到着。
田んぼには、たくさんのかかしが、おった。
テルマエ・ロマエ、おにやんま、なまはげ、などなどの力作揃い。



同い年3人組、FJとMちゃんとGoedが畦道を歩いていた時のこと。
FJがこけた。
Goedが手を貸そうとしたら、「Mがいいっ!!」とFJ。
空気の読めないGoedは何度でも手を貸そうとし、すればするほどFJが怒る。
FJが怒れば、Goedも怒る。
MちゃんがFJを起こして、一件落着。

普段Goedも、「akkoさんがいいっ!!」と言って、他の人の親切を突っぱねることがよくある。
相手の気持ち、わかったかい?
気づいたかい?


お弁当!!

田んぼの景色もおかずになって、青空の下、モリモリ食べる。
お腹すいてるもんだから、モリモリ食べる。

モリモリは、気持ちがいいね。
お弁当が終わると、レギュラーの子供達が、ワークショップ参加の子供達を"栗山"へ連れて行ってくれるという。

親も一緒に行ってみる。

Goedは、お兄ちゃんと一緒にうーんと前に行ってしまってる。
草の丈がある所では、お兄ちゃんが草を掻き分けて、Goedが通りやすくしてくれてた。

栗山のトップには栗の木があって、イガがゴロゴロしてた。
それが由縁なのだね、栗山って。

先生がいなくても、みんな思い思いに山を登り切り遊びを見つけ楽しめるのだね。

実は、この"子供達だけで案内"というアイデアは、ワークショップの前日に、子供達から提案されたアイデアだったのそうだ。

大成功ですな。




秋らしい、真っ赤ながまずみの実、色々な木の実を見て食べて拾って…。


少しまだ早い紅葉も、それはそれで美しいと感じ…。
拾っても拾っても飽きることがない落ち葉…。
舞岡公園は、いつ行っても楽しいなぁ。

思えば、一度も「重い」と言わずにリュックを背負い続けることができるようになったね、きみ。
とはいえ、お弁当と水筒は私のリュックの中だから、まだまだみんなに敵わないが。


次のワークショップは、幼稚園に入園後。
もしかしたら、これが最後になるのかも、しれない。

自然の中にも、息子にも、純粋で複雑な小宇宙のような子供達にも、園長先生が書かれるワークショップ便りの中に見る観察力と想いにも、気付かされることばかりでした。

森のようちえんのワークショップへの参加は、私の戸塚生活の、大きな宝物だったな。
ありがとうございました。







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