2016年5月2日月曜日

まるで御静養旅行1日目

FJ達とダートコースでのストライダー練習に伊豆のサイクルパークに行った時、"三島コロッケ"なるものを食べた。
コロッケ好きのFJ家族と一緒だったこともあり、このコロッケに一目惚れ。
それに愛読している雑誌『momo』での三島特集が、これまた魅力的だったわけ。
いつか三島に行ってみたい、ってちっちゃな夢があったのだ。

車を買ったことだし、ちょっと車を走らせるかとSatocchiが、1泊、三島に宿を取ってくれた。
2月21日、出発。

ところがだ。
Satocchi、出発6日前にインフルエンザA型発症。
年末のアデノウィルス、からの、インフルエンザ。
またまた隔離生活となる。
Goed、ここのところ夜中の咳がひどいうえに、出発5日前に結膜炎発症。
とはいえ、旅行の出発までにはSatocchiの体の中のインフルエンザ菌はいなくなり、Goedの結膜炎は感染性はないと先生に言われている。
二人共行きたがってるし、行くよ、行くんだけど、二人共、体力の消耗が、ねぇ。
しかも私まで、Satocchiのアデノにも大流行しているインフルエンザにも感染しないよう気を付ける毎日に疲労の色が出たのか、出発の朝になって、体の倦怠感ってやつを久しぶりに感じる。

でも、行く!!
行こう!!
この状況で一番元気な私、この旅では運転に徹します。
こうして三島旅行は、私の初ロングドライブとなったのだ。

三島。
富士山の頂きを間近に望めるこの街は、湧水と緑の街。
富士山に降った雪や雨が、数十年の時を刻みながら地中を伝って湧き出るのだ。

そんな湧水のある街を楽しむべく、まず到着したのは"楽寿園"。
しかし、なんてことでしょう。

小浜池、渇水状態…。

元々雪解け水が発生しない冬は水位が下がるとはいえ、これは?!

実は、昭和三十年代半ばから、上流での工場や宅地開発の影響で、湧き水が激減したことも理由の一つとのこと。

しかし去年の夏、4年ぶりに満水になったんですって。
その理由も定かではなく、富士山の織り成す神秘ってことなのかな。

渇水だろうと満水だろうと、楽しもう。
ゆっくりね、みんな今、体力落ちてますからね(笑)

橋を渡り、橋を渡り、小道を抜け、橋を渡り…。

歩く歩く、ゆっくりゆっくり。
御静養旅行だわ、ほんと。


ハッスルできない我が家族。
昼間は元気なGoedに、謝罪の意味も込めて、いつもだったら2回も乗らない豆汽車に、2回も乗車。

Goed、大喜び。



以前のGoedなら触れないであろう自分の背丈ほどあるポニーに自分からナデナデ。

ビビり王子の汚名、返上しつつあるのかな。

ミツマタだ。
万葉集にはミツマタを詠んだ歌がある。
柿本人麻呂の恋歌。

万葉の森というエリアがあって、登場する花木が植えられつつ歌が紹介されている。

万葉集ね、私、ちゃんと勉強してみたいなって、何かにつけ、思わされる。

楽寿園を後にして、次に向かうは、雄大な湧水を感じる場所"柿田川湧水群"。

まずは河津桜のお出迎え。
まだまだ冬だと思っていたけれど、春は間違いなくすぐそこに来ているのね。

公園になっているので、遊歩道の途中にはこんなせせらぎもある。。
ビビりなGoedもいよいよ自分の力だけでせせらぎを渡り、さきほどのポニーに続き、ここでもビビり王子の汚名返上。


そしてここでのメインイベントが、これ。
この青く透き通る湧き間。
写真では伝えられないけど、砂底からボコボコと水が湧き出ているのだ。
湧き間はあちらこちらにあるけれど、このポイントが一番きれい。

その湧水の源は、富士山に降った雨や雪。
長い年月をかけて、ミネラルをたっぷり含みここに湧き出る。
湧水の総量は、東洋一だそう。

公園内では湧水が飲めるようになっている。
どう美味しいのか私には説明ができる舌を持ち合わせていなくて残念だけど、嬉しいじゃあないですか、我らが富士山を源とした湧水が、安心して飲めるなんて。

三島が湧き水の街ということ、身をもって体験できたね。

と同時にそこにある歴史も知った。
実は三島のきれいだと思っていた川は、淀んだ悪臭を放つ川と落ちた時代があったのだった。


以下の文章は名古屋にある"フジクリーン工業株式会社"のHPより抜粋。
「昭和30年代後半、日本は戦後の高度経済成長期を迎え、上流地域での産業活動の活発化によって盛んに地下水が汲み上げられたことにより、湧水は減少、水質汚染が進んでいきました。1962年には、それまで決して枯れることのなかった楽寿園の小浜池が涸渇する事態にまで陥りました。そんな環境変化によって、次第に汚れた川の風景や現実が常態化していくと、あれほど水に愛着とこだわりの気持ちを強く抱いていた市民までもが、川を汚し、傷つけることへの罪悪感と道徳観が希薄化していきました。その結果、川には一部市民による家庭用排水の垂れ流しや投棄されたゴミ、家庭からの雑排水によってヘドロが溜まるなど、市民自身が環境悪化の原因になっていました。淀み悪臭を放つ川は、やがて市民の厄介者となり、清冽な川は消滅の危機へと瀕し始めていきました。」

人間の犯した過ちを人間の手で正す。
それが良くも悪くも、文明なのではないかと、私は思った、三島にて。

今宵の宿は沼津。
さぁ、夜ごはんと行きましょう、"駿河屋久兵衛"。
体調が悪いくせに、ついつい頼み過ぎてしまうほど、魅力的なラインナップ。


宿はツインベッド。
まだまだ調子の戻らないSatocchiだけど、看病続きの私を労ってくれて、私を独りで寝かせてくれる。
お陰様、翌朝スッキリと起きることとなる。

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