2014年10月4日土曜日

「きらめきのシルクロードへ」を聴く

次の日のフライトが早朝7時なのだけど…。
そのイベントの終了は、代官山で夜21時なのだけど…。

行ってみたくって、駄目元でさりげなぁく、Satocchiに話をしてみた。
するとあっさりと、「行ってくればいいじゃん」って。
そして、もともとその日はopa en omaがGoedを大相撲に連れて行ってくれる予定ではあるのだけど、Satocchiが会社から帰ってくるまで預かってくれないかと、電話で聞いてくれた。

翌日家を早朝4:45に出ることは、自分ががんばればいいだけの話。
Goedは預かってもらえることになったし、Satocchiも早く帰れるようがんばってくれるなったら…。
よっしゃ、ここは遠慮なく、申し込ませて頂きます!!

【BIRD きらめきのシルクロードへ 刊行記念トークイベント「絨毯・民芸・雑貨で辿るシルクロード」】
9月19日金曜日、いざ代官山蔦屋書店へ。


ちょっぴり早目に行って、蔦屋を堪能。
欲しかった本を購入、気になっていた本を立ち読み、更なる気になる本の発掘。

今日のトークイベントでは、『BIRD』の購入が必要なので、受付と同時に雑誌を購入。

スタバのドリンクを買って腰を下ろす。
早速読んでみる。

あぁもう、この表紙、たまりません。

15分前。
さ、行こうか。

この階段を上がればレンタルビデオと絵本のフロア。
絵本のフロアには大きくベンチが展開しているのだけど、そこが今回の会場。
ベンチの配置が変わり、すっかりトークイベント会場に。


トークは3人で展開される。

写真家で元CAの
在本彌生(ありもとやよい)さん

西洋民芸の店「グランピエ」バイヤーの
前田慎司(まえだしんじ)さん

BIRD』編集長の
林紗代香(はやしさよか)さん




トークの中には、トランジット、シルクロード、遊牧民、バザール、チャイ、イスラム、ゾロアスター、などなど、かつて私の身近にあった言葉達が飛び交う。
耳心地よろしく、私の記憶と経験と思い出と、彼らの発するトークとが交差し合って、時折頭の中が、中央アジアのあの地この地に飛んでしまう感覚に陥る。

在本さんがキルギスタンのチャイの話をし出す。
チャイという言い方、世界中でお茶の形状のものは、中央アジアから東は"チャ"、西は"テ"として呼ばれている。
すると、言葉や文化の伝播の過程の興味が、"ナンとパン"へと、トークをいざなう。

チャイの話を聞きつつ、私は、カラカルパクスタンで毎日飲んでいた、ミルクティー(カラチャイ ス モロコ)を思い出す。
女性達が、「毎日これを飲まないと頭痛がするわ」と言ってたっけ。

ナンの話が始まれば、私は、ウズベキスタンのあちこちでナンを食べたけど、地方によって特徴があって、地方どころか、カラカルパクスタンでは家によって、硬さや塩気や味の好みが分かれてたことを思い出す。

なんといっても、カラカルパクスタイルのフカフカの焼き立てのナンに、バターを塗って食べるのが大好きさ。




ユルト(遊牧民のテント)の話となれば、キルギスタンの山中で、ユルトを訪ね、現実にユルトで生活する遊牧民(夏場だけ)のユルトの中にいる自分に酔いしれた。


馬乳酒(クムス)の話に及んでは、ウズベキスタンでトレッキング中に水が切れてしまって、羊飼いから分けてもらったクムスが、嬉しくて不味くて、涙が出そうだったわい。



ヨーグルトの話で思い出したのは、狂犬病予防の注射を打ってくれた日本人のお医者さんに、どんなお腹の薬を持ってればいいか聞いた時、「薬よりも、毎日その土地のヨーグルトを食べて腸を強くしなさい。世界にはどこにでもヨーグルト(発酵食品)って、あるからね」とのアドバイス。
かなり納得。
なのに、自覚してヨーグルトを食べようと現地では思っていなかったのが、オチ。


在本さんがキルギスタンの撮影で訪れたソンコル湖は、あの有名なイシク・クル湖よりも美しさでは負けない湖なのだという。
イシク・クル湖。
青々とした、凛とした湖だった。
それよりも美しいとは…。

在本さんがそこで食べた魚というのが…
川魚の独特な臭みがあって、口に合わなかったという。


けど。
キルギスタンと同じく、海を持たないカラカルパクスタンで食べた川魚は、いつも美味しかったのであーる。

在本さん、カラカルパクスタンにオコシヤス!!


ウォッカもですね、カラカルパクが誇る、ハーブ入りのウォッカが、知る人ぞ知る、旨いんですぞ。


前田さんの語るゾロアスター教の話を聞けば、とても興味深く、同時にカラカルパクスタンのゾロアスター遺跡のショルパックを思い出す。

この丘の上に、死んだ人を置いて鳥葬が行われていたという。

イスラム教がやってくる以前の土着の宗教、ゾロアスター。
火を尊ぶ自然崇拝故に、拝火教とも呼ばれる。


そのゾロアスターとイスラムの融合と、オアシスという特異な環境が、シルクロードの住民の生活文化を作り上げてきたのかもしれない、なんて、想いを馳せた。

聴衆からの質問に出た、中央アジアに見られる一本眉。
一本眉は美人の証拠。
薬草をつぶして、眉毛から眉毛へとベタ~、目の周りも黒々と染める。
赤ちゃんの時からジワジワと染めてゆく。
私はちょっと、ママにコミカルに遊ばれたカンもありますが…。
カラカルパク族にウズベク族風にさせられたでごわす。

ママにとっては、いつもの美容のお手入れです。
私にとっては、ふぅ~、落ちてよかったと安堵です。
と、懐かしく想ったりした、トークショーでの一幕。




後半は、前田さんによる絨毯や民族衣装の紹介。
これは、ウズベキスタンのハンアトラス模様のクイナク(チュニック)。
現在では化学繊維のプリントが多いが、伝統的には、シルク織り。

在本さんが履いているスカート、あれも、ハンアトラス。
私も、現地では、このハンアトラス模様を仕事以外の普段着として着ていたけど、こちらではね、さすがにね、部屋着ですわ。







ブレブレの写真だけど、捨てられない。
だって、きれいでしょ☻。
ハンアトラス模様の由来、諸説あるみたいだけど、私が大学の時に持った知識としては、「川に移る虹の模様」。
ほんとに、そんな風に見えるよね、このブレブレ。
川に移る虹、見たことないけどね…。




ウズベキスタンのチャパン(コート)。

父に、もっと分厚くて黒いチャパンをお土産に買って帰ってきたことがあったけど、着てくれなかったね。
うん、わかるよ…。

林さんが当ててるこのチャパンは、すごくかわいい。
でも、きっと着ないよねぇ。
ウズベキスタンのスザニ。
ウズベキスタンで嫁入り道具に持参する、大胆な模様が刺繍された布。
主に壁掛け、ベッドシーツ、礼拝用に使われていたが、現在は嫁入り道具にはなっていないらしい。
模様は主に、抽象的ではあるが、子孫繁栄を表すザクロ、自然崇拝のゾロアスター教が影響しているのかボタニカルな模様だったり天文の模様だったり。

10年以上前にウズベキスタンを旅した折に購入した、2枚のスザニが、この冬、実家を整理していたら出てきた!!
嬉しい再会。
早速我が家で、壁掛けにしております。

カラカルパクスタンではスザニは見られなかったから、これはカラカルパク族が持たない文化なのかもしれない。


久しぶりに、文化的な時間を過ごしました。
夜は更け、21時を回り、大人の時間の代官山。
スタバには、PCを持ち込んだ人々が、仕事なのかプライベートなのか、コーヒー片手に打ち込んでいる。
その先のオープンテラスのレストランには、友達同士、恋人同士が、キャンドルの光を灯りに、グラスを傾けている。

そんな時間は持てない現在の生活だけど、不思議と、悲しくはなりません。
これが、独身生活を長くしてきた人間のいいとこなのでしょうか、ね☺


最後は、Tカードの変更。
ソフトバンクのお父さんTカードもよかったんだけど、代官山蔦屋書店オリジナルのカードに憧れてたのです。



また、ちょいちょい、文化的な時間、持たせて下さいな。
ご協力、お願いいたします、家族のみなさま。

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