2016年9月26日月曜日

Long camp in おいしいキャンプ場 Last day

いよいよ最終日、8月14日。
雨がいつ降ってもおかしくない天気。
撤収急ぐぞ、朝ごはんは簡単に残り物炒めて目玉焼き、昨日のパン。

テントは、夜露朝露でグッチョリですから、丸めてIKEAの袋にポイ。
明日、河原で広げて乾かそう。

ということで、急いで撤収、オーナーと師匠に別れを告げて、"おいしいキャンプ場"を後にする。
今年も楽しかったね。
お世話になりました。


さて、車を走るその先は、なんと、またしても身延!!
実は、Goedがどうしてももう一度紙漉きがしたいとのたまう。
山中湖方面に帰ろうと思っていたけれど、あまりの懇願に負けました。

ならば、他の紙漉き工房に行ってみようと、"なかとみ和紙の里"という場所を探し当てる。

ここでは、タペストリーを作ってみた。
さぁ、Goed師匠、どんな作品を作ってくれるかな。

模様をつけるのは、完全に彼独りに任せる。
主にスポイトで色を置き、押し花や切り紙なども乗せてみる。

乾燥とセットをお願いしている間は、併設の紙屋さんをのぞいてみたり、ランチをとる。

そして完成したものがコチラ→。
おぉ、なんとも抽象的で芸術的な。
こういうの、好きよ。
現在は和室に飾ってあります。





そしてまたまた、クラフトパーク。
「今日もまた 漉いた紙に 模様つけ 乾燥待つ間に ソフトクリーム」

昨日は私もハマったけれど、今日はSatocchiもハマった模様。

写真にある、Goedが色をさしている数字は「25」。
つまりは、筒香の背番号ですな。



はい、できあがりました。
Goed、大満足。
またどこかでやってみようね、紙漉き。
私の友達に紙漉き職人がいるからさ、今度、教わってみようね。

ここのおかみさんと、ふいに子育ての話になった。
私とそう歳は変わらないだろうけど、お子さんは既に成人。
今のうちにたくさんハグしてあげてねって。
したくてもできなくなるからって。
ここによく幼稚園の遠足で園児達が来るのだけど、家族で来るのと違って、みんなとってもしっかりと作業をするのだそう。
「こどもって、親が思ってるより、うんとしっかりしてるんですよ」
とも。

彼女は美大を経て、結婚を機に身延にやってきた東京人。
もう20年以上いるという。
私も、東京人だから親近感。
ただ私は、子供の頃から東京とは言え山の中で育ち、今は山のない場所暮らし。
だから身延はやけに落ち着くと思えた。
彼女は子供の頃から東京のド真ん中の都会で育ち、今は山の中の暮らし。
山が迫って空が狭いのが落ち着かないと言う。

もっともっと話してたかった。
なんか、ふたりの違いと共通点が、話せば話すほど心地よく飛び出そう。
昨日も会ったのに、全然こんな会話にならなかったから、私にしたら、また来てよかったと思ったこと。

こじんまりしたガソリンスタンドの、ハスキーなオーナーさんもいい人だった。
「富士山を見るなら本栖湖からがいいですよ」、「また身延に来て下さいね」、ガソリンを入れるだけじゃない、こんなやりとり。

身延の人の気質に気付き始める。

更にクラフトパークのすぐ下のお寺"上澤寺(じょうたくじ)"のおかあさんに出会えたことも、身延に来てよかったと思わせてくれたこと。

この頃私の手湿疹がひどくって、パックリ割れて指を伸ばせない状態。
身延には良い軟膏があると風の噂を聞きつけて、天洋堂薬局の身延軟膏か、上澤寺の延山膏(えんざんこう)かと悩み、お寺さんに決定、この選択が天のツキ。

上澤寺の中にある薬房"法喜堂"に、その薬はあった。
延山膏は、傷薬で、殺菌消毒効果もあるそう。

「遠くから来てくれて嬉しいから、コレも持って行きなさい」
なにやら種のようなものをくれた。
犬歯の形をしたそれは、お寺の銀杏の種だった。
普通のぎんなんのあの形ではなく犬歯の形なのは、ここに来た日蓮上人の身代わりに死んだ犬の供養で植えた杖が銀杏となったからだそう。

しかもここの銀杏は、しだれていたり、"お葉つき銀杏"と呼ばれるように葉っぱにぎんなんが付くというかなり珍しいもの。
それも、普通、杖の持ち手が根元部分で、杖先が幹部分であるから、杖をそのまま土に挿したら逆になる。
逆さに成長したからだというわけだ。

そんな逸話とお母さんの優しさに触れて、痛みがあまりにも日常過ぎて我慢していた糸が切れて、涙が出そうになった。
またしても身延の人情に触れてしまったわけだ。


車の中では何度も延山膏を塗っていた。
すると、家に着く頃には不思議なことに、パックリが閉じて、翌日にはきれいになっていた。
これはいい薬だ!!
多分なんだけど、ワセリンが上質なのかもしれないね。

いやいや化学的にでなく、優しさの詰まった有り難い薬です。



車は、富士川に別れを告げ新富士インターへと抜ける。
ダッシュボードには銀の蜘蛛。
スペインのビルバオにあるグッゲンハイムミュージアムの巨大オブジェを彷彿させる、でも、キャンプ場のBARで渡辺プロのお父さんが作ってくれたあったかい蜘蛛なのである。

すっかり夜になって戸塚に到着。
夜ごはんは、キャンプの後の恒例になりつつある回転寿司で、久しぶりのナマモノを食す。

あぁ、楽しかったね。
来年からも、1年に1回は3泊できるといいなぁ。

2 件のコメント:

  1. 返信
    1. おぉ、師匠ではないですか!!
      お元気ですか?
      来年の夏も師匠に何かを教わる所存です!!

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