2015年6月22日月曜日

絵本の読み聞かせ講座

絵本の読み聞かせ講座に、参加した。
こうやって、何かのレッスンを受けるなんて、久しぶり。
1日目が5月28日で、2日目が6月4日。

じっくり勉強してみてわかったこと、ふたつ。
子供の想像力が絵本を理解するのだから、読み手の過剰な感情移入は必要ないってこと。
そして、自分は大勢の前で読み聞かせをしたいわけじゃないってこと。

参加したことで、手に入れたこと、みっつ。
参加しなければ出会うこともなかっただろう方と知り合いになれたこと。
いつもは読み聞かせをして下さる側の図書館スタッフの方と、今までとは違う立場でおしゃべりができたこと。
Goedを連れて行くことに勝手に葛藤していた図書館の"おはなし会"が、懐かしく想えたこと。
(以前のブログ

2日目には、希望者による読み聞かせの実習もあった。
私、こんなチャンスはもらわな損損と、勇気を出して、挑戦したんだよ。

受講者30人中、10人が読み手となり、1日目の終わりに用意された絵本から1冊を選び、持ち帰った。
『おおきなかぶ』『しろくまちゃんのホットケーキ』『くだもの』『ちいさなヒッポ』『11ぴきのねことあほうどり』なんかがあった。
私が選んだ絵本は、初めて見た絵本。

『木はいいなあ』
ジャニス・メイ・ユードリィ作
マーク・シーモント絵
さいおんじ さちこ訳

1週間後の本番に向けて、毎晩のように、練習を兼ねてGoedに読み聞かせて練習。
持ち方、めくり方、ゆっくりと心を込めてを、意識した。

 木が たくさんあるのは いいなあ
 木が そらを かくしているよ


絵本はこんな風に、やわらかくはじまる。
「いいなぁ」の読み方が、案外と難しく感じる。
自分らしい解釈で音にした時、どんなイントネーションと柔らかさが合ってるのか、悩ましかったのだ。
そんな悩み、読み聞かせの実習という機会がなければ、感じなかったことだろう。

原作の英語版も読んでみた。
『A Tree is Nice』
翻訳家の西園寺祥子さんは、きちんと原作に忠実に、それでいてとても自然に耳に入るように訳していらっしゃるのがわかった。
A tree is nice、「木はいいなあ」と柔らかく、つぶやきのように訳したんだね。

ならば、私もつぶやくように言ってみることにしよう、「木はいいなあ」。
こんなにも一冊の絵本を読みこんだことが、今まであっただろうか、っていうくらい読み込んだ。
きっと西園寺さんも、一語一句言葉を選びつつ、作者の気持ちと日本人の感覚の狭間に揺られながら、完成させたに違いない。

読み終わると図書館の講師の方から、絵本の説明と軽く批評があった。
「この絵本は、詩のようだから、読むのは難しかったと思います。
 でも、毎晩息子さんに読み聞かせていた感じ、伝わりました」
そういってもらえて、救われ、報われた気持ちになった。

この後、みんなで交流会。
3人以上のグループを作れば、図書館で子供達に読み聞かせができるから、誘い合ってグループを作るべきなんだけど、私は、今日の講座で充分満足してしまった。
大勢の前で読み聞かせすることよりも、少人数やマンツーマンでラフなスタイルで読むのが好きみたい。
それに、講座中に、絵本とは関係がなくなるけれど、「日本語が不自由な子供達の学習支援」というボランティア活動があることを知り、昔、にわか日本語教師をしていた記憶の中のちっちゃな炎が、メラメラっと生まれたりして。

講座が終了すると、満足して教室から退散。
すると、私と同じように早々退散されたある受講者の方が隣に立ち、なんとなんと、
「さっきの読み聞かせ、すごくよかったです、聞き入りました」
と、声をかけて下さったのだ!!
自分的には達成感あったけど、そんな風に第三者の方から感想を言ってもらえるなんて、練習した甲斐があったというもの。
ありがたいお言葉、そしてお声かけだった。
おしゃべりに花が咲き、話し込んでみると、とある共通点もあり大盛り上がり。
その方、数日後には長期で家を離れてしまうので、秋にランチでもということで連絡先を交換。

その後、予約した絵本を取りに図書館に入ると、先ほど批評して下さった図書館スタッフの講師の方がいらっしゃった。
「おはなし会ではあんなに迷惑をかけていた息子も、春から幼稚園の年少さんになり、長い絵本も興味深く聞くようになったんですよ、今回の『木はいいなあ』も、えらく気に入ってくれました」
「息子さん、『おやすみ、かけす』が好きでしたものね、きっと詩のようなスタイルが好きなんですね」
えっ?!
1年以上も前のこと、覚えていて下さったんですか?!
そうなんです、まさにこの方が読んで下さったその絵本が、当時大概の絵本に興味のなかったGoedのお気に入りの絵本となり、購入に至ったのだった。
この短い会話にとてつもなく喜びを感じつつ、時の流れを感じたのだ。


絵本の読み聞かせ講座に参加したことで得たものが、私の絵本の付き合い方は大勢の前での読み聞かせスタイルではないとわかったことや、絵本とは関係ない新しい人間関係や、時の流れを感じたこと。
なんとも不思議な巡り合わせ。
なんとも愉快な世の中ですな。




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